人間、生きていればみんな、大小さまざまな悩み事を抱えているものだと思いますが、
その取り扱いはすごく「煮込み料理」に似ているなぁと、
自分がとある悩み事に悩み過ぎた最中に、
脳みそ内が脱線してそんなことを考えていたので記します。
「悩み事」という具材を煮込む話だと思って、読んでみてください。
ある具材を鍋に入れて、水を足して火にかけます。
強火でぼんぼん火を燃やしていると、鍋はやがてポコポコと沸騰してきますよね。
そのまま強火にかけ続けていると、鍋は煮詰まってきて、焦げたり、
中身がカピカピになってしまいます。
最終的には煙が出て燃えてしまい、火事になって大騒動です。
それではよろしくないので、料理をするときには強火にかけ続けることなく、
途中で“火加減”をします。
ちょっと火を弱めたり、とろ火でコトコト煮込んでみたり。
すると、だんだんと味が染みてきます。
具材が1つにまとまって、まろやかになります。
けれど、そのまま火にかけ続けると、たとえ弱火でも鍋の中は結局、
煮詰まってしまいます。
だから、ある程度火にかけたら、鍋はコンロから下ろします。
煮物は冷めていくときに、さらに味が染みるともいいます。
余熱で火を通しながら、ゆっくり味を染み込ませます。
……なんかすごく、上手くできた話です(笑)。
悩み事を火にかけすぎた20代の頃の私
20代の頃まで、私は悩み事があると「すぐ解決しなきゃ!」って思っていました。
解決しない間はずっと苦しくて、置いておいても悪くなるばかり(のはず)だから、
すぐにでも解決したい!と考えていたのです。
問題の解決だけを考えているこの状況は、
絶えず強火で「お悩み事」を煮込み続けているのと同じこと。
薪をガンガンくべまくりです。
この方法はいつも疲れるばかりで、あまり上手くいきませんでした。
解決を急ぎすぎて、問題をより複雑にしてしまうことすらありました(火事ですね(笑))。
悩み事をコンロから下ろすことを覚えた30代
ところがあるとき、悩み事は「解決」「未解決」の2択の他に、
『一旦保留』という3つ目の策があることに気が付いたのです。
「あえて寝かせてみる」という方法です。
すると、その寝かせている時間に自分の状況が変わったり、周囲の状況が変わったり、
新しく情報が入ってきたりと、悩み事解決のためのヒントを得られたのです。
いわゆる「時間が解決してくれる」というやつですよね。
若い頃の私は、そのことを分かっていなかったんです。
むしろ『時間が解決してくれるなんて、なんて人任せなんだろう。』と思っていました。
でも、本当はこういうことなんだなって、「時間が解決してくれるよ」を
上手く使えるようになってから、自分でも「お悩み事」の取り扱いが楽になりました。
ウンウン唸って考えて、分からなかったら考えるのをやめて置いてみる(火から下ろす)。
未解決のまま放置するのは勇気がいるけれど、それは、その問題を捨てたり、
その問題から逃げているのではなくて(←それは性格的にモヤモヤMAX)、
ただ「置いておく」だけなら、見放したことにはなりません。
ある程度時間が経ってから、また向き合えばいいのです(煮込み直すということです)。
お悩み事も同時進行で時短解決!?
また、こうやって悩み事や問題、進まないプロジェクトを
「煮込み料理にしよう」と思ったら、火から下ろしているあいだの
「空いているコンロ」がもったいないなーとも思います。
もし直面している問題が1コしかなかったとしたら、
私だったらコンロが空いているのが目に入ったら、
しばらく置かないでまたすぐ火に戻したくなってしまうでしょう。
だから、悩み事を生み出しそうなプロジェクトは、むしろ3つか4つぐらい
同時進行で抱えている方が、効率よくコンロを使えるかもしれません。
だから私は、悩み事は「煮込み料理」みたく扱って、お料理上手になって対処しようと。
上手くいくことばかりじゃないけど、心がけようと思っています。
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