田舎暮らしだと知らない近所の人でも挨拶したほうがいい?

田舎の子育て
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田舎と都会の違いについて、「田舎だと知らない人でも挨拶する」というのも大きな違いではないでしょうか。

・田舎だと本当に知らない人にも挨拶するのか?
・挨拶したほうがいいのか?
・子どもの挨拶はどうなの?

田舎の挨拶事情について、住んでみて感じることをまとめました。

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田舎だと知らない人にも挨拶するのは本当

私自身は現在も田舎暮らしですが、子どもの頃も福井県の田舎で育っているので、大きくなるまで「誰にでも挨拶」は普通のことだと思っていました。今、伊豆に住んでいてやはりこちらの地域でも挨拶は同じように誰にでもする感じです。

それぐらい、田舎だと知らない人にも普通に挨拶する雰囲気があります。

大人になり転勤で各地に住むようになってから、私はそれが当たり前ではないと知りました。田舎と都会の違いを実感するようになります。

もし、田舎の感覚のまま都会で知らない人に馴れ馴れしく声をかけたら、不審者なのかと警戒されるでしょう。また、自分が知らない人に対して警戒を解き過ぎることによって、犯罪の被害に遭うかもしれません。

伊豆に住んでいて、今子ども達に教えるのは「すれ違う人には100%挨拶」です。それは、そうしたほうがいいと私自身考えているから。ですが、田舎を出て一人暮らしするときには、違う身の守り方を教えないといけないとも思います。

地域内だとフレンドリーに挨拶するのはなぜ?

どうしてこのように挨拶が違うのか考えてみました。思ったのは、田舎と都会では「前提が違う」ように思います。

田舎は会う人が少ないので、住んでいれば「見かける人」になります。そういえば最近、あの人よく見かけるなぁ……。となるわけです。

特に、昔から住んでいる人の目には新しく住み始めた人はよく分かります。つまり、田舎の前提は「(自分は知らなくても)相手は自分のことを知っているかもしれない」が前提となるので、『挨拶をしないのは不愛想かも…』という気が働くのです。

また、田舎ではお互い顔見知りなので、「目も合わせないような人」は逆に不審者っぽく映ります。実際、謎のセールスみたいな人は、地域内を歩いているだけで目立ちます。

反対に都会の前提は「お互いに知らない人」。なので、知らない人なのに馴れ馴れしく挨拶をすると不審者感が増してしまうのではないでしょうか。

顔を覚えてもらうメリット

田舎では知らない人にまで「挨拶をしたほうがいいか、しなくていいか」という点については、色々な考え方があると思いますが私個人は「したほうがいい」と思います。

挨拶をして早く顔を覚えてもらった方が、田舎はメリットが色々あるからです。例えば、次のようなメリットがあります。

家族のことを気にかけてもらえる

大体同じ通勤時間にすれ違う人、いつも同じ曜日に畑にいる人、夕方同じコースで犬の散歩をする人……お互いに挨拶をする仲でいれば、いつもと違うときに「あれ?」と気付いてもらえます。

地域にはお年寄りも多いけれど、もし何かあれば気付いてもらえて、助け合える部分があります。

我が家も、パパは最近仕事の帰りが遅いねとか、子ども達は最近外で遊んでないね(実は風邪を引いて寝てた→アイスとゼリーを差し入れしてくれた)とか、様子を知っていてもらえる安心感があります。

もちろん、そういう距離感が近すぎて嫌だという考えもあると思います。

ですが私は、自分が親として教えてあげられることなんか僅かで、親の考えなんて偏っているものだと思っているので、子ども達にはたくさんの人と関わって、色んな考えに触れて大きくなってほしいと思っています。ですので、このように地域ぐるみで家族を気にかけてもらえる環境はとてもありがたいです。

情報が入りやすくなる

挨拶だけでも言葉を交わすようになると、色んな情報が入りやすくなります。

不審者情報や、行事や、この季節はこれをしておいたほうがいいとか、色んな情報があります。

ただ気を付けたいのは第三者の噂話です。

信ぴょう性が怪しいところがあるし、片方の言い分ばかりを聞くともう片方は違う言い分があったりするので鵜呑みにしてはいけないと思います。そのあたりは田舎の悪いところとも言えるかもしれません。

子どもは通学の安全対策にもなる

田舎だと通学が遠い(片道2.5km、山道あり)ので、道沿いの畑や田んぼの人に顔を覚えてもらうのは安心感があります。

子どもが少ないので、「誰の子?」「お家はどこ?」と聞かれることもよくあります。子ども達には、「〇〇の孫です」と伝えるように言っています(Uターン定住なので)。

ただこれも、人を見てどこまで個人情報を伝えるべきかちゃんと判断するようには言ってます。それこそ不審者だと困るので。

例えば、畑にいるおばあちゃん達には名乗っても大丈夫、など。畑のおじいちゃんおばあちゃんは大抵、すでに我が家の情報は知っていて、「それがこの子か!」と顔と名前の認識が一致する。これは安全対策上、ありがたいことだと思っています。

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自宅に来る業者さんもみんな顔見知りだから安心

挨拶は宅急便や水道の検針員さん、ガス業者さんなどとも自然とします。みなさん、地元の方なので、毎回、同じ人が来てくれると私の顔も覚えてくださいます。

今では、私もお世話になっている業者さんの顔が分かるので、もし不審な訪問者が来て、宅急便です、ガス点検です、と名乗っても、いつもと違うと分かるし警戒します。いつもの方にこんな人が来ましたがって確認することもできます。

地域でお互いに知っている安心感があるのです。

横浜に住んだときに驚いたこと

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横浜に住んだ時、私はいつもの感覚で、朝ゴミ出しをしながらすれ違った小学生の女の子に「おはよう」と声を掛けたことがあります。

そのとき、女の子は目を合わせず無言で、スタスタ歩きで、私とスッと1mほど距離を取って足早にすれ違っていったのです。

そのときに、あっ私は不審者として警戒されたんだ。と分かりました。

私が安全対策として子ども達に「100%挨拶して早く顔を覚えてもらえるように」と教えるように、横浜の親御さんは目を合わせず無言で距離を置いてすれ違うことを安全対策として教えている。

これは、良い悪いではありません。どちらも子の安全を思ってのこと。それぐらい田舎と都会では環境が違うということですね。

挨拶が難しい・田舎の距離感が苦しいときは?

今回は田舎の挨拶事情について私なりに感じていることをお伝えしました。

なかには馴れ馴れしい挨拶が苦手だったり、田舎の近すぎる距離感が苦手だという移住者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな場合は、「無視しない」対応だけすると良いのではと思います。具体的には目を合わせてニッコリ会釈ですれ違う感じです。

目を合わせないと、逆にどんな人だろうと警戒されてしまいます。「私は警戒される相手ではないですよー」と表情で示せば、同じ地域に住む人だと、感じのいい人だと顔を覚えてもらえるのではないでしょうか。

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