絶対に負けられない戦いがそこにはある。
これはサッカーの話ではございません。
娘達の、ケンカの話です。
小学生双子女の子、些細なことで喧嘩する日常のエピソード
……習い事のスイミングに向かう、車内でのこと。
双子娘(A子とB子としよう)は、スイミングのかばんを膝に乗せて、後部座席に2人並んで座っている。
走行中、A子がB子のかばんのチャックを開けて、「ゴーグルのくもり止め」を借りた。
2人で一緒に使えばいいでしょって、1本だけ買ってあったものだ。
A子が、B子のかばんに、それを戻す。
するとB子がイラッとした調子で言った。
「……ねえ、チャック閉めてよ。」
かばんはB子の膝の上にあるが、借りたのはA子なんだから、チャックを閉めるのは当然A子だろう、という言い分だ。
すると今度は、A子がイラッとした調子で言う。
「……2秒で済むんだから、閉めてくれたっていいでしょ。」
かばんはB子の膝の上にあるのだから、いちいち私が閉めなくても右手を15センチ動かせば済む話だ、という言い分だ。
さらにイライラッとB子は言う。
「かばんから出して使ったのはA子なんだから、A子がチャック閉めてよ!」
A子もさらにヒートアップ!
「そんなこと言ってるあいだに閉めてくれれば済むじゃん、膝の上にカバンがあるんだから!2秒でしょ!!」
「2秒って言うなら、A子が閉めてよ!!」
そう。自分達で何度も確認している通り、これは2秒で済む話だ。
だが2秒で済む話に、かれこれその何十倍もの時間をかけて喧嘩している。
つまり。
こうなってはもう、2秒で済む話ではないのだ。
それ以上の“何か”を賭けている。
意地か。
プライドか。
このチャックに手を出したら負けだという、なにこの気迫w。
絶対に負けられない戦いが、そこにはあるのだ。
双子ってお互いの存在をどう思っているのだろう
双子って、お互いに相手の存在をどう思っているのだろう。
2人のケンカが最近、ひどすぎて。
ひどすぎて……?いや、くだらなすぎて、か(笑)。
しかも、力が互角、知恵(というか発想のくだらなさ)も互角なので、延々終わらない。
そんな2人を見て、母はいつもどうするか。
「うるさいわ!2秒で済む話にどんだけ時間かける気だー!どっちでもいいからさっさと閉めろー!!」
ってね。イライラMAXで同レベルに落ち参戦……思いっきり火に油を注ぐという。
私できた母親じゃないので、優しく見守るとか無理だー。
何でこんなくだらないことで喧嘩をするんだろうって考えてみたんだけど、きっと暇なんだろうなって結論、どうでしょう。
もっと大事なことが他にあれば、そんなことに数十分も費やす時間がもったいなく思えるはず。
だからきっと、今はまだ暇なんだな。
いつか懐かしい笑い話になるのか。
ほんと毎日、疲れるー。
【双子エピソードいろいろ】