私たち家族は、2020年4月から夫の故郷である東伊豆町にUターン定住しました。
義両親との関係はこれまでからも良かったので、夫の実家を建て替えての同居に、私は抵抗はありませんでした。
義父は2年前に亡くなりましたが、今、義母と私達夫婦、子ども3人と三世代同居をしています。
私が思う三世代同居のメリットと、円満のコツを考えてみました。
二世帯住宅ではなく三世代同居
今回、二世帯住宅ではなく、あえて「三世代同居」と書いています。
これは、自分たちが三世代同居を望んでいたにも関わらず、家を建てる際に訪れた住宅展示場では、どのメーカーさんも「二世帯住宅」が前提。
つまりお風呂や台所が2つずつある家が標準的な考えで、営業さんとなかなか話がかみ合わなかった経験があるからです。
新しい我が家の間取りは、玄関・お風呂・トイレ・台所など全て共通。
ただ「おばあちゃんの部屋」があるだけの、1世帯住宅に「三世代同居」です。
三世代同居をしてみて感じるメリット
実際に転勤族の核家族から三世代同居になって、一番感じるメリットは子どもを見てもらえる目が増えたことです。
核家族で住んでいた頃は、やはり誰かに子どもを預けるのは気が引けるものでした。
預かり保育なども利用しましたが、一番困るのは子どもが体調不良のときです。
風邪の子を友人宅にお願いするわけにもいかず、困りました。
家族であれば、あらあら大丈夫ー?で見てもらえます。
そして二世帯住宅と三世代同居の違いは、「預ける」感覚の違いです。
玄関から2つあるような二世帯住宅では、「お義母さん、〇〇のあいだ子どもを預かってもらえますか?」というやり取りが発生します。「預け」なければなりません。
そこが三世代同居だと、子ども達に「待っててね」とだけ伝えて(もちろんお義母さんにも伝えますが)出かけることができます。
「預ける」ではなく、「子どもの留守番に大人の目がある」安心感で出かけることができます。
子どもをどうしよう!と困る回数がぐんと減って、気が楽になりました。
家事分担できる大人が増えた
また、家事分担できる大人が増えたこともメリットです。
洗濯物や料理は、人数が増える分、洗う量、作る量は少し増えますが、それよりもみんなで手分けすることで片付けが早く楽になりました。
これはお義母さんから見ても同じようです。
お義母さんはこれまで義父と一緒に住み、亡くなってからは一人暮らしでした。
お義母さんはまだ現役の会社員勤めですが、同居するようになってから家事が減り、時間ができたと言っています。
残業の日でも家の心配をしなくてよくなったので、気も楽になったそうです。
三世代同居の円満のコツは?
偉そうに書くほどでもないのですが。
私は「気は遣うけど、遠慮はしない」を意識しています。
「気を遣わないようにする」は、私は無理なのです(笑)。
なんとなく、「気を遣う」はこっちからの働きかけだからプラス向きの作用だけど、「遠慮する」は気持ちが引いてるからマイナス向きの作用な気がして。
「気は遣うけど、遠慮はしない」ように決めています。
気軽に話し合う
あとは、夫婦でもそうですがお義母さんとも気軽に話し合うように意識しています。
地域の風習や親せき付き合いなどの加減はお義母さんの方が詳しいので相談します。
でも、世代間の考えの違いで新しく変えていかなければならないと感じる部分もあり、そこはそこで、みんなで話し合いもします。
生活のリズムやお金の使い方など、やはり「2つの生活が1つになる」難しさはあると感じますが、そういうところはどちらがいい・悪いじゃなく「違い」なので、上手いところで折り合いを付けるためにも、お互いの考えていることは遠慮なく伝え合えたらいいんじゃないかと思っています。
先にお試し同居したのもよかった
あと、私は末っ子の出産の際に3ヶ月間の「里帰り出産」を義実家にしたことがあります(笑)。
ママ友から、よくやるよねと言われたりもしましたが、私の実家が遠いのと、転勤族でアパートの引っ越しが重なり、そういうことに。
でも、そのとき考えたのです。
ゆくゆく同居する予定があるのだから、“お試し期間”だと思えばいいかも、と。
カップルの同棲期間じゃないですけど。
その経験もあったので、まぁ円満に住めるでしょうと感じたうえで、夫の実家を建て替えての同居を始められたのでよかったです。
これから同居を検討している方は、長めの帰省などで“お試し同居”するのもおすすめです。
「みんなそう」は、人を必要以上にビビらせる
以前、ネットニュースで「妻はお盆の帰省を憂鬱がる」という記事を読んだことがあります。
読んだのは同居前、私もお盆に限らずよく帰省していた頃ですが、みんながみんな、そうなはず!という内容に、読んでいてすごくモヤモヤしました。
「みんなそう」という論調の記事は、人を必要以上に怖がらせる(ビビらせる)なぁと思います。
もし私が結婚前だったら?
先ほどの記事を読めば『ああやっぱり、“みんな”そうなのか~。』と、それだけで結婚が憂鬱になりそうです。
そして、読んでいなければ気にしないような些細な出来事でも、『ほら、やっぱりそうだ!』って必要以上に悪い方へ考えてしまいそうです。
いやいやいや。本当は、上手く円満にやってる人だっています。
同じようなことをPTA活動の記事だったり、自治会の運営に関する記事だったり、ママ友トラブルの記事だったりを見ると思います。
だいたい、似たような『お~怖い怖い!』って思わせる内容で。
えーーー?そんなことないよ!って思います。
時代に合わせて少しずつ変化させながら、上手く回してるところもちゃんとあるし、お母さんも地域の人も、大半は“良い人”だし協力的だし、一生懸命周りのことを考えているし、飛び込んで関わってみると実際は「なぁーんだ」ってなることはいっぱいありました。
どうせなら、上手くいく証拠を集めよう
「ドロドロ100%」みたいな先入観で物事を見ると、脳みそは勝手に「そっちの証拠」を集め始めるように思います。
「ほーら、やっぱりね!」って。
でもそれ、逆もあるのでは?
案外、大丈夫だよ。協力的な人もたくさんいるよ。
みんなそう、どこもそう、絶対そう、は言い過ぎだよ。
そういう先入観で物事を見たら、脳みそは案外「そっちの証拠」を集め始めるのかもしれませんね。
円満な同居だって、あちこちにあります。
1つの事例として参考になりましたら幸いです。
【2023.10】追記
アメブロの記事をこちらのブログに引っ越しました。
まだ同居する前に、政府の三世代同居支援策についてガルガルしながら書いた記事が出てきたので(笑)、せっかくなのでリンクを貼っておきます!