「郷に入れば郷に従え」は、そう悪いものではないなと思った話

海の幸・山の幸
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郷に入れば郷に従え、ということわざがあります。

このことわざ、人によって様々、感じ方はあると思います。

自分というものがありながら、郷に入れば郷に従わなければならないなんて、不条理だという考え方もあると思います。

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郷に入れば郷に従うほう?

私はどちらかというと、確かにことわざの通りだと思って郷に従う方です。

周りに流されて自分というスタンスがないのか!というよりかは、その方がメリットがデカいと思って自ら流されに行くという……その「流される」選択自体が自分のスタンス、という感じでしょうか。

気持ちを説明するとは難しいことですね。

ただ今回は、くどくどとそんなことを伝えたいのではなく、こと料理に関しては

「このことわざ、めっちゃ、そう!」

と思った話を書きたかったのです。

遠い出身地で結婚すると食材が賑わう

私は日本海側の出身で、夫は太平洋側の出身です。

するとどうなるかというと、優しい両実家から宅急便で色んな食材が届き、食卓で「日本海側の幸」と「太平洋側の幸」がコラボするわけです。

夫は、私の実家から届くものに馴染みがなく、具体的には焼き鯖、鯖缶、へしこ、カレイ、ハタハタなどですが、めっちゃうれしそう。

逆に私は、結婚して金目鯛、ニューサマーオレンジ、地のり、生わさび、わさび漬けなどを初めて知り、「なにこれ、うまっ!」と思いながら食べたのです。

味付けも郷土によって違いがある

場所が違えば、味付けも違います。

私は実家が京都寄りなので(なのか実家がそうだっただけなのか(笑))、味付けが薄く、煮物でも「あっさり」煮る感じ。

逆に夫の地元は、力仕事で汗をかく漁師町だからという説で、みそ、塩、しょうゆ、砂糖……すごく濃い味付けです。

「これでも周りの家よりは薄めだよ。」と夫は言いますが、それでも私の味付けよりは濃いのです。

ただ、どっちの実家の料理も美味しいんです。

私が夫の実家で手料理を頂いても、濃くて無理!とはならない。

すごく美味しい。

夫も、私の実家の料理を薄!とは思わないらしいです。

繊細な味だ~と、柄にもないような!?コメントをします。

郷土の食材は郷土の味付けに従うべし

以前、夫の実家から宅急便で金目鯛が届いたことがありました。

それを私は調理の仕方が分からず、とりあえず「白身魚だ」ということで自分の実家のように“あっさり”煮てみました。

ところがこれが、全っっ然、美味しくない。

高級魚なのに(笑)なんてもったいないことでしょう。

そこで次の時には、お義母さんに聞きました。

「キンメはどうやって煮ますか?お砂糖は小さじ何杯ぐらい入れますか?」

そうしたら、“お砂糖は小さじ何杯”どころじゃなかったんです。

1カップとか。もう袋からドサーッと入れる感じ。

私がいつも砂糖入れにしている小瓶なんか、全部入れちゃうぐらいで基準が違いすぎて(笑)。

しょうゆもサッとひと回し、どころではなく、ドボボボーッと入れちゃう感じ!

想像付かない……と思いながら、言われた通りやってみると。

めっちゃ美味しい煮付けになりました。

そうだ、金目鯛の煮付けってこうじゃん!と。

でもこれ、私の実家の方のカレイでやったら、きっと美味しくないんですよね。

文化や風習には愛すべき「そうなった理由」がある

寒い地方は味が濃いとか、漁師町は力仕事で塩分が必要だから味が濃いとか、色々理由はあるのかもしれないけど、でもきっと、それだけの理由じゃなくて。

土地土地の食材に、その味付けがぴったりだからそうなんだな、と「キンメの煮付け事件」で思ったんです。

どこに住む人も、地元の食材を最高に美味しく調理しようとした結果、そうなったんじゃないかなー。

郷に入れば郷に従うのも悪くない。こと料理については、ほんとにそう。

その土地土地でそうなっているのは、そうすると上手くいく理由がちゃんとあるからそうなっていて。

ことわざになるぐらいだから、従ったことで上手くいった人も過去たくさんいるってことかな?

「愛すべき文化や風習の違い」が土地土地にあること。大切にしたいと思いました。

風習に「従う」というより、こっちから飛び込んでみると楽しいかも(笑)

★ちなみに、伊豆に移住してからお義母さんに習った、ちゃんとした金目の煮付けの作り方はこちらです!

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